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盗品等の犯罪について 盗品等有償譲受の故意を否認

2022-09-02

盗品等の犯罪について 盗品等有償譲受の故意を否認

【盗品等の犯罪】盗品等有償譲受の故意を否認している事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

参考事件

奈良県宇陀市において骨とう品店を営むAさんは、盗まれた絵画と知りながら代金を支払って買い受けたとして、奈良県桜井警察署に盗品等有償譲受の容疑で逮捕されました。
Aさんは、「盗品であることの認識がない。」と故意を否認しています。
逮捕の連絡を受けたAさんの家族は、急いで接見に行ってくれる弁護士を探しています。
(フィクションです)

盗品譲受け等罪について

盗品譲受け等罪は、刑法第256条に規定されています。

第二百五十六条 盗品その他財産に対する罪に当たる行為によって領得された物を無償で譲り受けた者は、三年以下の懲役に処する。
2 前項に規定する物を運搬し、保管し、若しくは有償で譲り受け、又はその有償の処分のあっせんをした者は、十年以下の懲役及び五十万円以下の罰金に処する。

盗品譲受け等罪の構成要件は、以下の通りです。

【1項】①盗品、その他財産に対する罪にあたる行為によって領得された物を
    ②無償で譲り受けたこと。
【2項】①盗品、その他財産に対する罪に当たる行為によって領得された物を
    ②運搬し、保管し、もしくは有償で譲り受け、またはその有償の処分をあっせん

したこと。

主体は

本犯者(窃盗などの犯罪行為を行った者)以外の者が、本罪の主体です。
本犯者が、その犯罪によって取得した物を処分する行為は、通常、本犯についての不可罰的事後行為であり、別罪を構成しないとされます。(最高判昭24・10・1)
共同正犯も正犯として本犯者となるので、本罪の主体とはなりません。
しかし、本犯の共犯者(教唆者・幇助者)は、本罪の主体となります。
なぜならば、共犯行為は本犯に通常含まれる行為とはいえず、盗品罪が不可罰的事後行為といえないからです。

客体は

本罪の客体は、「盗品その他財産に対する罪に当たる行為によって領得された物」です。
(1)盗品等
「盗品等」とは、財産罪によって取得した財物で、被害者が法律上追求し得る権限を有するものをいいます。
(2)財産罪によって取得した物
本犯は財産罪に限られ、文書偽造罪、通貨偽造罪、賭博罪、賄賂罪などにおいて収受された物は、本罪の客体には含まれません。
本犯は、財産罪に「当たる行為」であればよく、犯罪として成立している必要はありません。つまり、本犯の行為は、構成要件に該当する違法な行為であれば足りるのです。
そのため、無責任能力者の行為であってもよく、親族相盗例の適用される者の間でおこなわれた犯罪によって取得された物も盗品性を失いません。
また、公訴時効が完成しても、被害者に返還請求権が認められる限り、盗品性は失われません。
(3)被害者の追求権
本罪の客体は、被害者が法律上追求しうる権限を有する物でなければなりません。
そのため、民法第192条により第三者が所有権を即時取得した場合には盗品性は消滅します。
しかし、盗品や遺失物は即時取得の要件が具備されたとしても、民法第193条により所有権が元の所有者に残るため、盗難・遺失のときから2年間は盗品性を失いません。
また、加工によって財物の同一性が失われ、所有権が工作者に帰属するときには、民法第246条により盗品性が失われます。

行為は

(1)無償譲受け
「無償で譲受ける」とは、盗品を無償、つまりただで自己の物として取得することをいいます。
使用貸借は、無償ではあるけれども、所有権に基づく処分権を取得していないため、盗品無償譲受け罪は成立せず、盗品保管罪が成立するにとどまります。
(2)運搬
「運搬」とは、委託を受けて盗品の所在を移転することをいいます。
有償・無償、移転の距離の遠近は問いません。
(3)保管
「保管」は、委託を受けて盗品等の保管をすることで、有償・無償を問いません。
保管罪は、継続犯であるので、保管後に盗品であることを知ったが、そのまま本犯のために保管をしていた場合は、本罪が成立することになります。
(4)有償譲受け
「有償で譲り受ける」とは、盗品を売買・交換・責務の弁済等の名目で有償に取得することをいいます。
本犯者から委託を受けたか否かは問われません。
盗品有償譲受け罪が成立するためには、単に契約が成立しただけでは足りず、代金は未払いであっても盗品が引き渡されれば本罪が成立することになります。
また、盗品であることの認識は、契約時にはなかったとしても取得時にあれば足ります。
他方、取得した後に盗品であると認識した場合には、保管罪と異なり有償譲受け罪は成立しません。
(5)有償の処分のあっせん
「有償の処分のあっせん」とは、盗品の有償的な法律上の処分行為(売買、交換、質入れ等)を媒介・周旋することです。
本犯者から委託を受けたか否かを問わず、あっせんそれ自体は有償・無償を問いません。

故意について

盗品譲受け等罪は、故意犯です。
盗品譲受け等罪のどの犯罪類型においても、行為者に客体が「盗品であることの認識」が必要となります。
盗品であることの認識は未必的なもので足ります。
保管罪と運搬罪は継続犯であるため、行為の開始後に認識した場合、認識した以降に犯罪が成立することになります。
一方、有償・無償譲受け罪と有償処分のあっせんの場合は、即成犯であるので、行為の開始時に認識がない場合には犯罪は成立しません。

上のケースにおいて、Aさんは盗品有償譲受け罪に問われています。
Aさんは、「買い取った商品が盗品であるとの認識はなかった。」と故意を否認しています。
Aさんが盗品である商品を取得した時に盗品を認識していた場合には、盗品有償譲受け罪が成立するでしょう。
しかし、梱包されたままの商品を複数買い取りに出す場合、買取側も「盗品かもしれないな。」と思ったであろうと判断される余地もあり、未必の故意が認められる可能性もあります。
「盗品とは知らなかった。」と故意を否認する場合には、捜査段階で不利な供述がとられないよう、早期に刑事事件に精通する弁護士に取調べ対応について相談することが重要です。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件を専門とする法律事務所です。
無料法律相談・初回接見サービスのご予約・お問い合わせは、フリーダイヤル0120-631-881まで。

【生駒市の窃盗事件】万引き再犯で罰金刑 懲役刑を回避しクレプトマニアの治療を優先する弁護士

2022-08-17

【生駒市の窃盗事件】万引き再犯で罰金刑 懲役刑を回避しクレプトマニアの治療を優先する弁護士

【生駒市の窃盗事件】万引き再犯で罰金刑となった事件を参考に、懲役刑を回避しクレプトマニアの治療を優先する弁護活動について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

 

参考事件

生駒市に住むAさんは、窃盗事件で保護観察付きの執行猶予期間中に、再び万引き事件を起こし、窃盗罪で起訴されました。
窃盗症(クレプトマニア)の治療中のAは、懲役刑を回避し罰金刑となる事を望んで、刑事事件に強い弁護士に相談しました。
(この話は、フィクションです。)

窃盗罪の量刑

窃盗罪の法定刑は、10年以下の懲役又は50万円以下の罰金です。
万引きのような被害額が少ない窃盗事件の場合は、初犯で微罪処分、2回目で起訴猶予、3回目で略式罰金若しくは執行猶予付判決、4回目で懲役刑となるケースがほとんどです。
刑事事件に強い弁護士を選任して、被害弁済したり、示談する事で、処分が軽くなる事は十分に考えられますが、通常は、回数を重ねるごとに厳しい処分となります。
しかし過去には、保護観察付きの執行猶予期間中に再犯に及んだ窃盗事件で、裁判所が罰金刑を言い渡した裁判がありました。
この裁判の被告人は、窃盗症(クレプトマニア)の治療中に事件を起こしており、簡易裁判所は「保護観察を継続して更生に努めさせるのが相当」として罰金刑を言い渡したのです。
ちなみにこの判決を不服とした検察側は高等裁判所に控訴しましたが、控訴は棄却され罰金刑が確定しています。

窃盗症(クレプトマニア)

物を盗む時のスリルや、成功した時の達成感、開放感を得る為に窃盗を繰り返す人の多くが、窃盗症(クレプトマニア)だと言われています。
窃盗症(クレプトマニア)の人は、窃盗が犯罪であるという事を頭で理解しているのですが、物を盗もうとする衝動に抵抗する事ができず犯行を繰り返してしまいます。
窃盗症(クレプトマニア)の方の再犯を防止するには、刑務所に服役させる等の刑罰を科すよりも、専門家のカウンセリングを受けたり、専門医の治療を受ける方が有効的だという専門家の意見があります。

刑事事件を専門に扱う弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所においては、窃盗症(クレプトマニア)の問題に正面から向き合っております。
奈良県で執行猶予期間中に窃盗事件を起こしてお悩みの方、窃盗症(クレプトマニア)の治療中に再び万引き事件を起こしてしまった方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。

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五條市の飲食店で食逃げ 詐欺罪に問われますか?

2022-07-25

五條市の飲食店で食逃げした方からの「詐欺罪に問われますか?」という質問について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

五條市の飲食店で食逃げした方からの相談

先日、私は五條市内の定食屋で食事をしました。
飲食代は2,000円ほどでしたが、勘定しようとしたところ、財布がない事に気付きました。
私は、店主が店奥の厨房に入った隙に店を飛び出して逃げてしまいました。
インターネットで調べると、食逃げは詐欺罪になるとありましたが、私は警察に逮捕されるのでしょうか?
(フィクションです。)

詐欺罪

刑法第246条に「人を欺いて財物を交付させた者は、10年以下の懲役に処する」と、詐欺罪を規定されています。
詐欺罪は、被害者を騙し(欺罔行為)、騙された被害者(錯誤)が、被害者自身の意思に基づいて財物の交付を行う事によって成立します。
無銭飲食の場合、最初から無銭飲食する事を企て、お金を払う意思がないのに、飲食店で料理を注文すると詐欺罪が成立する可能性が大です。

それではAさんのように、食べ終わった後でお金がないことに気付いた場合は、どうでしょう。
後日、飲食代を支払う意志がないのに、店員を騙して、後日に支払う事を約束してお店を出た場合は、詐欺罪が成立する可能性がありますが、店員の隙をついて黙って逃げた場合は、欺罔行為がないので、詐欺罪が成立しない場合があります。

まずは弁護士に相談

刑事弁護活動に関わった方は、一日でも早く、刑事事件に強い弁護士に相談する事をお勧めします。
記憶が鮮明なうちに、事件の内容を弁護士に相談する事によって、より的確なアドバイスを受ける事ができ、必要に応じて、迅速的確な、弁護活動をスタートする事ができるからです。

五條市で、詐欺事件に強い弁護士をお探しの方、詐欺罪で警察の取調べを受けている方は弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所の刑事事件に強い弁護士にご相談ください。
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桜井市の刑事事件 万引きが常習累犯窃盗罪に・・・

2022-07-10

【桜井市の刑事事件】万引きが常習累犯窃盗罪になった事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

参考事件

無職Aさん(65歳 男性)は、奈良県桜井市のスーパーで販売価格500円の食料品を万引きし、巡回中の警備員に捕まりました。
逮捕こそされていませんが、Aさんは奈良県桜井警察署で取調べを受けました。
Aさんは半年前まで窃盗罪で服役しており、それ以前にも、何度か万引き事件を起こして服役した前科があります。
※フィクションです。

窃盗罪~万引き~

窃盗罪の法定刑は「10年以下の懲役又は50万円以下の罰金」です。
初犯の場合、数百円の万引き事件であれば、お店に被害弁償することによって、お店への出入り禁止になる程度で刑事事件化されない場合もあります。
また警察に通報されて刑事事件化された場合でも、微罪処分という検察庁に報告されるだけの処分で終わる場合もあります。
しかし再犯の場合は、検察庁に正式に送致されて検察官が起訴するか否かを判断することになります。
最初は不起訴処分で済む可能性が高いですが、回数を重ねるごとに処分は重くなり3回目以降の再犯の場合は、略式罰金や、起訴されて執行猶予判決もあり得るでしょう。
そして執行猶予中の再犯や、執行猶予期間が終了して間もない再犯の場合は、実刑判決となります。
万引き事件は、他人の家に忍び込む空き巣などの侵入盗事件に比べると、同じ窃盗罪でも非常に刑事処分が軽い物ですが、回数を重ねると、実刑判決が言い渡される可能性もあるので注意してください。

常習累犯窃盗罪

過去10年以内に窃盗罪などで懲役6月以上3回以上言い渡された人が新たに窃盗罪に問われた場合、常習累犯窃盗罪が適用される可能性があります。
常習累犯窃盗罪とは「盗犯等の防止及び処分に関する法律」に定められた法律で、起訴されて有罪が確定すれば「3年以上の懲役」と非常に厳しい法定刑が定められています。
刑法の規定では、執行猶予を付けられるのは懲役3年以下などに限定されているため、常習累犯窃盗罪で起訴された場合、実刑を免れることは非常に難しく、長期服役の可能性もあります。
実際に、1回の犯行で被害額が数百円程度の万引き事件を繰り返した男性に、常習累犯窃盗罪が適用されて「懲役5年」の判決が言い渡された裁判例もあるほどです。

このコラムをご覧の方で、奈良県桜井市の窃盗事件でお困りの方、万引きの再犯で常習累犯窃盗罪が適用されるおそれのある方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。

口座を他人に譲渡することは犯罪です

2022-07-07

口座を売っただけで刑事事件に?

銀行口座のキャッシュカードや通帳などを販売した場合の罪について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説致します。

【ケース】
奈良県奈良市大森町在住のAは、奈良市内の会社に勤める会社員です。
Aは生活苦に陥り、借金(融資)をしたところ、その金が返済できず、次第に借金が膨れ上がるにつれて借金する会社の数も増えてきました。
そのうちの会社に、借金の取り立てが厳しい会社があり、「借金を返さなければ出るところに出ても良いんだぞ」等と脅しを受けていました。
怖くなったAは何でもするから勘弁してほしいと言ったところ、「なら銀行のキャッシュカード1枚につき10万円、借金から引いてやるよ」と言われました。
その後、Aはメガバンクや地方銀行など十数社に行き銀行口座を開設し、キャッシュカードと通帳を受け取りました。

Aは指示に従い1円も入っていないキャッシュカードと通帳をすべて郵送したところ、後日、そのうちの1つの銀行から「犯罪に使われたので取引停止した」という連絡が来たため、Aは奈良市大森町を管轄する大森警察署の警察官に相談したところ、あなたも被疑者になると言われました。

≪ケースはすべてフィクションです。≫

不正取得の銀行口座は何に使われる?

ケースのAはキャッシュカードと通帳を送付していますが、その口座は全て1円も入っていないというものです。
これを受け取った者は、どうするのでしょうか。

結論から申し上げると、このような形で第三者に渡ったキャッシュカードや通帳は、特殊詐欺やマネーロンダリングなどの事件に用いられます。
実際の事件で耳にする内容としては
・ワンクリック詐欺やオレオレ詐欺、ロマンス詐欺などにおいて、被害者に金を送金させるための口座として利用する
・特殊詐欺事件で受け取ったキャッシュカードの現金を繰り返し他の口座に送金することで攪乱させる
・犯罪などで受け取った金を、複数の口座を介することで出所を不明にしてマネーロンダリング(資金洗浄)を行う
などがあります。

口座を売買した場合の罪

銀行口座を他人に譲り渡す行為は、犯罪による収益の移転防止に関する法律(通称、犯収法)に違反します。
条文は以下のとおりです。

犯収法28条1項 他人になりすまして…預貯金契約に係る預貯金通帳、預貯金の引出用のカード、預貯金の引出し又は振込みに必要な情報…を譲り受け、その交付を受け、又はその提供を受けた者は、一年以下の懲役若しくは百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。通常の商取引又は金融取引として行われるものであることその他の正当な理由がないのに、有償で、預貯金通帳等を譲り受け、その交付を受け、又はその提供を受けた者も、同様とする。
同2項 相手方に前項前段の目的があることの情を知って、その者に預貯金通帳等を譲り渡し、交付し、又は提供した者も、同項と同様とする。(略)

口座を作る行為そのものが犯罪になる?

前章で、銀行口座のキャッシュカードや通帳を譲り渡した場合に問題となる犯収法違反について説明しました。
以前から持っていた銀行口座のキャッシュカードや通帳を譲り渡した場合には犯収法違反だけが問題となりますが、Aの場合は、新たに銀行口座を開設したうえでそのキャッシュカードや通帳を譲り受けています。
この場合、銀行口座を開設してキャッシュカードや通帳を受け取った行為自体が、詐欺罪にあたります。
詐欺罪の条文は以下のとおりです。

刑法246条1項 人を欺いて財物を交付させた者は、十年以下の懲役に処する。

銀行等で口座を開設する際、銀行等側は本人が利用することを確認する義務があります。
その際、第三者に譲り渡す、売ることを言わずに口座を開設した場合、相手を騙してキャッシュカードや通帳(=財物)の交付を受けることになるため、詐欺罪が適用されます。

口座凍結・ローンが組めなくなる

銀行口座の新規開設は基本的に費用が掛からないため、軽い気持ちでキャッシュカードや通帳の交付を受けたり、既に持っているキャッシュカードや通帳を譲り渡したりする事案は少なくありません。
しかし、この行為が発覚した場合には、銀行口座の凍結はもちろんのこと、新規開設ができなくなったり、ローンが組めなくなるなどの不利益が生じます。
そして何より、特殊詐欺などに利用されることで、被害者に甚大な損失を与えることに繋がります。
このような行為は絶対にやめましょう。

 

奈良県奈良市大森町にて、融資等の目的でキャッシュカードや通帳を譲り渡したり、新規口座開設してしまったという方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。
在宅事件の場合、相談は無料です。

クラウドファンディングを悪用した詐欺未遂で逮捕

2022-01-25

クラウドファンディングを悪用した詐欺未遂で逮捕

クラウドファンディングを悪用した詐欺未遂で女性が逮捕された事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

クラウドファンディングを悪用した資金調達で逮捕

本年1月13日に報道された内容をまとめると、奈良県高田警察署に逮捕された女性は、昨年8月にすでに亡くなっている犬が、いまだ生存し闘病生活を送っているかのように装い、治療費名目の支援金を、クラウドファンディングを運営する会社のホームページを通じて募りました。
その結果、合計374人から合計184万円が運営会社のもとに集まったようです。
しかし運営会社から女性のもとに支援金が支払われる前に事件が発覚し、支援金は、運営会社から支援者に対して返金されていますが、もし今回の事件が発覚していなければ、支援された184万円から手数料を差し引いた約154万円が女性のもとに支払われる予定だったようです。
(1月13日の報道各社の記事を参考にしています。)

弁護士の見解

今回の事件を聞いた時、率直に、世の中に存在する人々の善意を悪用した非常に悪質な手口だと思いました。
クラウドファンディングは、自分の善意を世の中の困っている人たちに手軽に届けることができる非常にすばらしいシステムで、数年前に脚光を浴びてからは利用者が増えていると聞きます。
実際にクラウドファンディングを利用して助けられた方々も多く、今後も様々な分野で幅広く利用されることが予想されるので、クラウドファンディングを運営する会社では、さらなる管理システムを構築し、利用者が安心できるサービスを提供する必要があるでしょう。

詐欺未遂罪について

逮捕された女性の容疑は「詐欺未遂罪」です。
詐欺罪とは、他人から金品を騙し取ることで成立する犯罪です。
詐欺罪が成立するには

①相手を騙す(欺罔行為)
   ↓
②相手が騙される(錯誤)
   ↓
③相手に金品を交付させる

という最低でも3つの行為が必要となります。
そしてこの3つの行為が一つでも欠ける場合、詐欺罪は成立しませんが、詐欺未遂罪が成立してしまう可能性があります。
今回の事件は、運営会社から逮捕された女性にお金が支払われなかったので詐欺未遂罪にとどまったのでしょう。
詐欺未遂罪の法定刑は詐欺罪と同じく「10年以下の懲役」ですが、今回のような未遂事件の場合、実質的な金銭被害がないので、減軽される可能性が高いです。
とはいえ、人の善意につけこんだ悪質な犯行であることから、犯情が悪質と判断されるのは間違いないでしょう。

詐欺未遂罪で逮捕されたら

今回のような詐欺未遂事件で警察に逮捕されると、48時間以内の留置を経て、最長で20日まで勾留される可能性が考えられます。
勾留期間中は、警察署等の留置施設で身体拘束を受ける事となり、警察や検察官の取調べに応じなければいけません。
そしてこの勾留期間中に検察官が起訴するか、不起訴にするかを判断します。
不起訴になればその時点で刑事手続きが終了しますが、起訴された場合、その後の手続きは裁判所にうつされ、公開される刑事裁判で刑事処分が言い渡されます。
罰金刑の規定のない詐欺未遂罪で起訴されて刑事裁判になれば、無罪判決か執行猶予付きの得ない限りは刑務所に服役しなければいけません。

刑事手続きの流れについては
⇒こちら
で詳しく解説しています。


奈良県大和高田市の刑事事件に強い弁護士

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、奈良県大和高田市で起こった刑事事件に対応している法律事務所です。
ご家族、ご友人が警察に逮捕された方は

フリーダイヤル0120-631-881(24時間受付中)

までお気軽にお問い合わせください。

執行猶予中の万引き事件

2021-12-30

執行猶予中の万引き事件

万引き事件で問題となる罪と執行猶予中の再犯事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説致します。
【ケース】
奈良県北葛城郡在住のAは、北葛城郡内で事業を展開する個人事業主です。
Aは3年前に当時働いていた会社の金庫から金を持ち出す窃盗事件を起こしてしまい、2年前の裁判で「懲役1年、執行猶予3年」の有罪判決を受けていました。
その後は実直に働いていたAですが、書店での万引き事件を起こしてしまい、それが店員に現認され、通報を受けて臨場した西和警察署の警察官によって逮捕されました。
逮捕の知らせを受けたAの家族は、執行猶予中であることが今回の事件にどのような影響を及ぼすのか、刑事事件専門の弁護士に質問しました。

≪ケースは全てフィクションです。≫

【万引き事件について】

小売店などの陳列棚に置かれている商品などを清算することなく無断で持ち去る行為は、万引きと呼ばれ、窃盗罪にあたります。
窃盗罪の条文は以下のとおりです。
刑法235条 他人の財物を窃取した者は、窃盗の罪とし、十年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。

万引きを軽視している方が依然としておられるようですが、罪を犯したと疑うに足る相当な理由があれば逮捕することができ、逃亡や証拠隠滅の恐れがあると評価された場合には最大20日間行われる勾留(・勾留延長)の手続きがとられる可能性があります。
また、万引き事件の場合は被害店舗が謝罪や弁償を拒否するケースもあるため、初犯であっても罰金などの刑事罰が科せられる恐れがあります。

【執行猶予中の再犯】

執行猶予期間中に再度事件を起こしてしまった場合について、解説致します。

①もう一度執行猶予が付く可能性が極めて低い
そもそも執行猶予とは、裁判の判決にて言い渡されるもので、有罪であることを前提に、「三年以下の懲役若しくは禁錮又は五十万円以下の罰金の言い渡しを受けた」際に、「一年以上五年以下の期間」を定めてその刑の執行猶予するという制度です。(刑法25条1項)
あくまで猶予するだけで刑の言い渡しが無かったことになるわけではありません。
そして、執行猶予の対象者は
⑴禁錮以上の刑に処されたことがない者
⑵⑴であっても刑の執行が終わった場合や執行の免除を受けた日から5年間が経過している者
⑶⑵の他に前回は全部執行猶予であり、今回が一年以下の懲役又は禁錮の判決で、「情状に特に酌量すべきものがある」とき
が対象となります。
執行猶予期間中に再度事件を起こした場合、上記⑴~⑶に当てはまらない可能性が高く、それは執行猶予がつかないことを意味します。

②執行猶予が付かなかった場合、前回猶予された刑についても服することになる
執行猶予期間中に再度事件を起こして禁錮以上の刑に処された場合、前回の事件についての執行猶予が取り消されます。(必要的取消)
例えばケースのAが今回の事件で懲役1年6月の実刑判決を受けた場合、前回の懲役1年についての猶予が取り消されるため、刑事収容施設で収容される期間は(未決勾留期間や仮釈放などを考慮せず)単純計算で2年6月になります。

【弁護活動について】

前章でお伝えしたとおり、執行猶予期間中に別の事件を起こしてしまった場合、前刑についての猶予が取消され、今回の刑事罰と併せて前回の刑事罰が科せられることとなります。
そのような事態を回避するために、弁護士は
・不起訴や略式手続による罰金刑などを求め、起訴されないための弁護活動を行う
・起訴された場合に再度の執行猶予を求める弁護活動を行う
といった対応が考えられます。
しかし、前述のとおり万引き事件では示談交渉が難しい場合も多く、対応は困難です。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は刑事事件・少年事件を専門とする弁護士事務所です。
当事務所では、執行猶予期間中の再犯事件で実刑を回避したという経験があります。
奈良県大和郡山市にて、執行猶予期間中の御家族が万引きなどの刑事事件などで逮捕された場合、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所に御連絡ください。

キャッシュカードを送ると犯罪に?

2021-12-23

キャッシュカードを送ると犯罪に?

キャッシュカードを送った場合に問題となる罪とその後の流れについて、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説致します。
【ケース】
奈良県生駒市在住のAは、生駒市内の会社に勤める会社員です。
AはSNSで「株で大儲けしたので、税金対策のためお金を配ります。」という投稿を目撃し、応募しました。
すると、投稿主からダイレクトメッセージが届き、残高がない金融機関のキャッシュカードとパスワードを送ってくれたら、入金をして返送すると説明を受けました。
Aは給与振込用の口座しか持っていなかったため、近くの金融機関に行って口座の新規開設を行い、数日後に自宅に届いたキャッシュカードを投稿主が指定した住所地に郵送しました。
数ヶ月経った後、Aが口座を開設した生駒市内の銀行から連絡が来て、キャッシュカードを他人に渡さなかったかと問われました。
Aは顛末を金融機関に伝えたところ、最寄りである生駒警察署に出頭するよう言われました。

≪ケースは全てフィクションです。≫

【キャッシュカードを送る行為は犯罪に?】

都市銀行・信託銀行・地方銀行・第二地方銀行・信用金庫・信用組合・労働金庫といった各種金融機関に口座を開設した場合、通帳やキャッシュカードが交付・郵送されます。
口座開設の際、必ず身分証明書を確認され、他人に通帳やキャッシュカードを渡すことは固く禁じられています。
しかし、以下のような説明を受けるなどして、安易にキャッシュカードを郵送するという事案が見受けられます。
・闇金などに連絡したところ、融資を受けたい場合にはキャッシュカードを送るよう指示される。
・闇金などに金を借りたが返金できないという場合に、キャッシュカードを郵送するよう指示される。
・ブラックリストに載ってしまったので口座が開設できない。キャッシュカードを送ってくれたら謝礼を渡す。
・当選した人に金を配る等と言われ、キャッシュカードを送れば入金すると言われる。

しかし、このような行為は犯罪による収益の移転防止に関する法律(通称:犯収法)の定める下記条文に違反します。

犯収法28条1項 他人になりすまして…預貯金契約に係る預貯金通帳、預貯金の引出用のカード、預貯金の引出し又は振込みに必要な情報…を譲り受け、その交付を受け、又はその提供を受けた者は、一年以下の懲役若しくは百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。通常の商取引又は金融取引として行われるものであることその他の正当な理由がないのに、有償で、預貯金通帳等を譲り受け、その交付を受け、又はその提供を受けた者も、同様とする。
同2項 相手方に前項前段の目的があることの情を知って、その者に預貯金通帳等を譲り渡し、交付し、又は提供した者も、同項と同様とする。(略)

【送付の目的で口座を開設したら詐欺罪に】

ケースについて見ると、Aは給与振込用の銀行口座1つしか持っていなかったため、新たに譲り渡すための銀行口座を開設しています。
しかし、先述のとおり、銀行口座は自ら利用することを前提としています。
他人に譲り渡す意思を隠して口座を開設したことで、キャッシュカードや通帳を受け取った場合、詐欺罪に問われます。
条文は以下のとおりで、「財物」はキャッシュカード・通帳となります。

刑法246条1項 人を欺いて財物を交付させた者は、十年以下の懲役に処する。

【口座が凍結される】

ここまではキャッシュカードを送った、あるいは口座を開設した場合に問題となる罪について説明しました。
この章では、刑事事件とは別の手続きである口座の凍結について触れます。

先述のとおり、各々が送ったキャッシュカードは、特殊詐欺などで用いられる可能性が高いです。
具体的には、詐欺グループが被害者に対して「この口座に振込むように」と指示するなどして送金先として利用されたり、金の流れを分からなくするため被害者の口座からすぐに現金を引き出すのではなく、いくつもの銀行口座に送金を繰り返すなどして錯乱したりするための口座として利用されたりする可能性があります。

被害者からの相談等で特殊詐欺事件が発覚した場合、捜査機関は金融機関に通知します。
金融機関は、口座情報をもとに口座の名義人に連絡をして、確認作業を行います。
そこで口座名義人が不正に第三者にキャッシュカード等を渡した場合や連絡が取れなかった場合などについては、犯罪利用預金口座等に係る資金による被害回復分配金の支払等に関する法律3条1項、及び同2項により、取引停止の措置を講じます。

また、金融機関が口座凍結を行った場合、預金保険機構に公告というかたちで情報が公開されるため、他の金融機関の口座についても凍結されたり、新規口座開設を拒否されたりする恐れがあります。
そうすると、給与の振込が出来なくなったり、ローンが組めなくなったりするなどの不利益が多く生じます。

奈良県生駒市にて、金融機関のキャッシュカードを送付してしまったことにより、銀行等から連絡が来て捜査機関から連絡が来たという場合、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所に御相談ください。

ワンクリック詐欺で接見禁止一部解除

2021-11-25

ワンクリック詐欺で接見禁止一部解除

ワンクリック詐欺という罪についての解説と接見禁止一部解除について,弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説致します。
【ケース】
奈良県香芝市在住のAは,香芝市内の会社に勤める会社員です。
Aは多額の借金を抱えていたことから,手っ取り早く金を手に入れようと考えました。
そこで,自身のIT技術を活用し,アダルトサイトに似せたサイトを立ち上げ,「あなたは18歳以上ですか」というボタンをクリックした人に対して,「会員登録ありがとうございます。7日以内に振り込んでいただかなければ法的手段に訴えます。」とともに,受け手側のIPアドレスを表示し,振込先口座を併せて載せるサイトに飛ぶサイトを開設しました。
そして,実際にクリックしてしまった8人のうち5人が,それぞれ10万円をAの口座に送金しました。

送金後,被害者の1人が被害届を提出し,捜査機関が捜査を行った結果,Aによる犯行であることが分かりAは逮捕されました。
Aが逮捕されたという知らせを受けたAの家族は,Aに面会しようとしましたが,警察官からは「接見禁止がついているから面会できません」と説明されました。

≪ケースは全てフィクションです。≫

【ワンクリック詐欺について】

ワンクリック詐欺は架空請求と呼ばれる詐欺の手口の一種です。
架空請求詐欺には,法務省を謳ったハガキ・封筒を送りつけてきたり,ケースのようにアダルトサイトに登録したと見せかけて支払わなければ法的措置を講ずるといった脅しをかけてきたりといった手法で,ありもしない契約をあるかのように見せて,契約する意思がない人に金を振り込ませる手法の詐欺です。
最近では現金を振り込ませるのではなく,ウェブマネーカードに振り込みをさせたり通販サイトのギフト券等を購入させ送らせたりして,利益を得る場合もあります。

これらの行為は詐欺罪に当たります。
詐欺罪は刑法246条1項と同2項があり,条文は以下のとおりです。

刑法246条1項 人を欺いて財物を交付させた者は,十年以下の懲役に処する。
同2項 前項の方法により,財産上不法の利益を得,又は他人にこれを得させた者も,同項と同様とする。

【家族であっても面会できない―接見禁止】

被疑者が逮捕された場合,検察官は逮捕後72時間以内に被疑者を釈放するか,それ以降も身柄を拘束する勾留のための請求を行う必要があります。
その際,検察官は勾留請求と併せて接見禁止の請求を行うことができます。
接見禁止は,共犯者がいる事件などで下される決定で,裁判官が接見禁止決定を下した場合には弁護士を除き被疑者との面会が出来ないことになります。
これは,被疑者が面会に来た人に依頼して証拠の隠滅を図ったり口裏合わせをしたりする可能性などを危惧して行なわれます。
しかし,接見禁止決定が付いた場合にはご家族であっても面会が出来ないため,被疑者のみならず被疑者のご家族などにも精神的な負担をかけてしまいます。
そのため,接見禁止決定が付いた場合,弁護人は接見禁止の解除,あるいはご家族だけでも面会が出来るよう接見禁止一部解除を求める弁護活動を行う必要があります。
接見禁止一部解除を求めるためには,弁護士が裁判官や検察官に対して,ご家族の方が「犯罪にかかわっているわけではないため証拠隠しや口裏合わせができるわけでもなく,また,面会を行う必要がある」ということを主張する必要があります。
これは,刑事事件を専門とする弁護士の経験が生かされる場面です。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所の弁護士は,詐欺罪などの刑事事件・少年事件を専門とする弁護士事務所です。
奈良県香芝市にて,ワンクリック詐欺などの刑事事件を起こしてしまい,接見禁止の一部解除のための弁護活動をお求めの方は,弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご連絡ください。

落とし物を着服したら弁護士へ

2021-11-04

落とし物を着服したら弁護士へ

落とし物を着服した場合に問題となる罪と、弁護士に依頼をするメリットについて、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説致します。
【ケース】
奈良県天理市在住のAは、天理市内の会社に勤める会社員です。
ある日、Aは仕事の休み時間に天理市内にある飲食店に行って食事をとりました。
その際、Aが座った席には前の利用者が忘れていった財布が落ちていて、中には現金5万円ほどがはいっていたことから、Aはその財布を着服してしまいました。
後日、天理市内を管轄する天理警察署の警察官がAの職場に来て、落とし物を着服した嫌疑で捜査を受けることになりました。

≪ケースは全てフィクションです。≫

【落とし物を着服した場合の罪】

落とし物を拾った場合、交番や警察署に届けるか、スーパーや飲食店、パチンコ店などの商業施設であればその店員に、届け出る必要があります。
たとえ出来心だったとしても、落とし物を着服する行為は犯罪に当たり、以下のような罪に当たります。

①遺失物横領罪・占有離脱物横領罪
公園や道路などで見つけた落し物を届け出ずに持ち去った場合には遺失物横領罪・占有離脱物横領罪が適用されます。
条文は以下のとおりです。

刑法254条 遺失物、漂流物その他占有を離れた他人の物を横領した者は、一年以下の懲役又は十万円以下の罰金若しくは科料に処する。

ここで規定されているのは、占有離脱物横領罪であり、遺失物横領罪はその例示であるとされています。
持ち主がその場に忘れて行った物を盗った場合には遺失物横領罪が、意識して置いた上でその場を立ち去っていた場合などには占有離脱物横領罪の罪名が、それぞれ付くと考えられます。

②窃盗罪
上述のとおり、基本的には落し物を盗んだ場合には占有離脱物横領罪・遺失物横領罪が適用されますが、それを拾得した場所によっては窃盗罪が適用される可能性があります。
窃盗罪の条文は以下のとおりです。

刑法235条 他人の財物を窃取した者は、窃盗の罪とし、十年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。

確かに、どのような場所であれ忘れ物である以上は占有を離れたものと言えそうです。
しかし、例えば商業施設やパチンコ店、ケースのような図書館などの場合、たとえ落し物であってもその占有は商業施設やパチンコ店、図書館などといった店舗の管理者にあると評価され、窃盗罪に処される場合があります。
なお、例え占有する商業施設やパチンコ店、図書館などの担当者が落し物についての認識がなかったとしても、占有は認められ窃盗罪が適用されます。

【弁護士に依頼するメリットは?】

前章で、落とし物を着服した場合の罪について説明しました。
このような比較的軽微ともとれる刑事事件では、加害者が被害者に対してお金を返せば終わると考える方がいるかもしれません。
しかし、弁護士に依頼をすることで得られるメリット、あるいは出来ないことが少なくありません。

・そもそも示談交渉ができない場合がある
示談交渉は当事者間の合意によるものですので、弁護士ではない一般の方でも執り行うことができます。
しかし、実際にはどのような書類を作成する必要があるのか、示談金はどれくらいの金額が妥当かといった専門的な知識が必要となるうえ、そもそも被害者が加害者に対して直接連絡先を教えたくない、という場合も少なくありません。
第三者である弁護士に依頼をすることで、過不足ない書面を作成し、円滑に示談交渉を進めることができます。

・取調べ対応
示談のいかんにかかわらず、刑事事件の捜査を受ける被疑者や関係者は、警察官や検察官の取調べを受けて供述調書を作成することになります。
捜査機関による被疑者への取調べの中では、時として厳しい口調になったり、被疑者自身の主張が供述調書に盛り込まれなかったりといった場合もあります。
取調べ前の打合せや、取調べでのトラブルなどに対応ができるという点も、弁護士に依頼するメリットの一つと言えます。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件を専門とする弁護士事務所です。
奈良県天理市にて、他人の落とし物を着服したことで窃盗罪や遺失物横領罪・占有離脱物横領罪などの罪に問われる可能性がある方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所に御相談ください。

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