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拾った「エアタグ」を転売 詐欺罪で逮捕

2023-02-03

 

拾った「エアタグ」を転売した男が詐欺罪で逮捕された事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

 

事件内容(1月30日配信の讀賣新聞オンラインの記事を引用)

拾ったエアタグを奈良市内のリサイクルショップで転売したとして、詐欺の疑いで50代の男が奈良県警逮捕されました。
記事によりますと、エアタグの持ち主が位置情報でリサイクルショップにあることを特定し、警察に相談して発覚したようで、警察は、店が買い取り時に記録している客のリストから男を割り出して逮捕したようです。

記事を読む限り、今回の事件を簡単にまとめると、逮捕された男は

①拾ったエアタグをネコババして
②そのエアタグをリサイクルショップに転売した

という2つの罪を犯している事になります。

遺失物横領罪

まず「①拾ったエアタグをネコババ」に関しては遺失物横領罪が成立するでしょう。
遺失物横領罪とは、簡単にいうと、拾った落とし物を警察等に届け出ずにネコババすることで成立する犯罪で、その法定刑は1年以下の懲役又は10万円以下の罰金若しくは科料です。

詐欺罪

続いて、「②拾ったエアタグをリサイクルショップに転売」に関しては詐欺罪が成立するでしょう。
詐欺罪とは人から金品を詐取する(騙し取る)ことで成立す犯罪です。
今回、逮捕された男は、拾ったエアタグという事を秘して、おそらく自分の物かの様に装って、リサイクルショップの店員を騙して、エアタグを買い取らせたとして、エアタグの買取金額200円を詐取した詐欺事件で逮捕されているのでしょう。
詐欺罪の法定刑は10年以下の懲役です。

どういった弁護活動ができるか

今回の事件で、不起訴を目指すのであれば、エアタグの持ち主、そしてエアタグを買い取ったリサイクルショップ、両方への示談活動が有効的でしょう。

奈良県の刑事事件に強い弁護士

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、奈良県内の刑事事件に対する弁護活動を行っている法律事務所です。
奈良県内の刑事事件でお困りの方は弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。

 

爆破予告で臨時休校も 威力業務妨害罪と恐喝罪

2023-01-26

 

日本各地の、高校や大学に爆破予告のFAXが相次いで届き、中には休校した学校もあるようです。
実際に人命にかかわる事件が発声しなかったことは不幸中の幸いですが、こういった脅迫行為によって学校の運営を妨害した事件を例に、威力業務妨害罪脅迫罪について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

 

爆破予告

学校等に「爆弾をしかけた」といった内容のFAXを送信すれば、その行為は脅迫行為に当たるので、少なくとも脅迫罪が成立します。
実際のFAXには、金銭を要求する文言も含まれていたので恐喝未遂罪に抵触する可能性が高いでしょう。
ここでは脅迫罪について解説します。

刑法第222条(脅迫罪)
1 生命、身体、自由、名誉又は財産に対し害を加える旨を告知して人を脅迫した者は、2年以下の懲役又は30万円以下の罰金に処する。

脅迫罪が成立するには、脅迫の対象は「人」でなければなりませんので、学校(法人)に対する脅迫罪は成立しないと解されますが、過去の判例(昭和61年2月16日、大阪高裁)では「法人に対する加害の告知が、現にその告知を受けた自然人自身に対する加害の告知に当たると評価され得る場合は、その自然人に対する脅迫罪が成立する」とされているので、学校に対して「爆破する」というFAXを送信する行為は脅迫罪に当たるでしょう。

業務妨害罪

「爆破する」という威力をもって、学校の業務を妨害すれば間違いなく刑法第234条の威力業務妨害罪が成立するでしょう。
今回の事件では、脅迫を受けて実際に休校にした学校と、休校にしなかった学校があるようですが、業務妨害罪の成立には、実際に業務が妨害されたか否かは必要とされておらず、妨害されるおそれが生じれば足りるので、休校にしなかった学校に対する業務妨害罪も成立する可能性が高いでしょう。
ちなみに業務妨害罪の法定刑は「3年以下の懲役又は50万円以下の罰金」です。

刑事事件に関するお問い合わせは

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は刑事事件を専門に扱っている法律事務所です。
刑事事件に関する ご相談 や、逮捕等で身体拘束を受けている方へに弁護士を派遣する 初回接見サービス については、フリーダイヤル0120-631-881までお問い合わせください。

奈良県香芝市の大学生(19歳)が出し子で逮捕 実名報道されるのですか?

2023-01-19

 

大学生(19歳)の息子が特殊詐欺事件の出し子で警察に逮捕されました…
実名報道されるのですか?
あなたのご不安に、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所がお答えします。

 

相談内容

19歳になったばかり大学生の息子が、特殊詐欺事件出し子をしたとして、警察に逮捕され、現在は、奈良県香芝警察署に勾留されています。
先日、捜査を担当している刑事さんから呼び出されて警察署に行ってきたのですが、そこで刑事さんから聞いて、息子が複数の特殊詐欺事件に関与していたことを知りました。
私が気になるのは、最近、事件を起こした少年が実名報道されている記事を目にするのですが、息子も同じように実名報道されるのでしょうか?
(実際にあったご相談内容を参考にしたフィクションです。)

成年年齢を18歳とする民法の一部を改正にともなって昨年4月に少年法の一部か改正されました。
この改正で18歳と19歳を特定少年として、原則逆送対象事件が拡大されるなどしていますが、原則禁止されていた少年の実名報道が解禁されたことも大きな改正ポイントです。
おそらくこの改正を知っている親御さんが、今回のような不安を持っておられると思われます。

少年の実名報道について

確かに、昨年の少年法改正で、少年の実名報道が解禁されましたが、18歳や19歳の刑事事件を起こした全ての特定少年が実名報道されるわけではありません。
実名報道されるのは、18歳以上の少年(特定少年)のときに犯した事件について、起訴された場合に限られます。
つまり19歳になったばかりの(特定)少年の場合だと、逆送されて起訴されない限りは、実名報道されることは絶対にないのです。
今回は、特殊詐欺事件出し子で警察に逮捕されているので、適用される罪名は、詐欺罪若しくは窃盗罪です。
どちらが適用されたとしても、共に原則逆送対象となるような事件ではないので、今後、調査によって刑事罰が相当だと判断されて逆送、起訴されたり、再逮捕を繰り返して年齢超過によって逆送、起訴されない限りは、今回の事件で実名報道されることはないでしょう。
また起訴されたからといっても必ず実名報道されるわけではありません。
まず検察庁が実名発表が妥当かどうかを検討し、その上で発表したとしても実名報道するかどうかは各報道機関に判断が委ねられています。
実際に、法改正からこれまで検察庁が実名を公表した事件は何件か存在しますが、実際に実名報道したかどうかは、報道機関によって異なります。

少年事件に関するご相談は

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、少年事件に関するご相談を初回無料で受け付けております。
少年事件は特殊性が高く、逮捕後にどういった弁護活動、付添人活動をするかで、その後の手続きや、終局処分が大きく変わります。
少年事件でお困りの方は是非、少年事件の専門知識豊富な弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。

仲間が逮捕された 自分も逮捕されるのか不安・・・

2023-01-12

 

一緒に窃盗事件を起こした仲間が逮捕された方は、自分も逮捕されるか不安でしょう。
そんな方からのご相談に弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所の弁護士がお答えします。

 

相談内容

2ヶ月ほど前に、中学時代の友人に誘われて、奈良県天理市内にある薬局に、閉店後に忍び込み、レジの中にあった現金等を盗み出しました。
一緒に事件を起こした友人が先週、奈良県天理警察署逮捕されたという事を、共通の友人から聞いたのですが、自分も逮捕されるか不安です。
(この相談内容はフィクションです。)

逮捕されますか?

まずポイントになるは、逮捕された友人がどういった容疑で警察に逮捕されているかです。
もし、あなたと一緒に起こした、奈良県天理市内にある薬局に忍び込んで現金等を盗んだ建造物侵入罪窃盗罪の容疑で逮捕されている場合は、あなたも近いうちに逮捕される可能性が高いでしょう。
共犯事件の場合、警察は共犯者全員を同時に逮捕しようとしますが、犯人全員を割り出せていない場合は、一人ずつ逮捕するしかありません。
おそらく、友人しか逮捕されていない現状を考えると、友人が逮捕された時点で、まだ警察は、あなたが犯人だというところまで分かっていないのではないでしょうか。
しかし、逮捕した友人の取調べであなたが共犯であることが判明するでしょうから、あなたが逮捕される可能性は極めて高いとみて間違いないでしょう。
逮捕される時期については、逮捕される友人の勾留期間中となる可能性が高いでしょう。
それは、逮捕された友人を起訴するかどうかの判断に、あなたの供述が必要となるからです。

逮捕されたらどうなりますか?

共犯事件であるために、認否に関わらず逮捕後に10日から20日間勾留される可能性が極めて高いでしょう。
場合によっては、面会を制限される可能性もあります。

どういった刑事処分になりますか?

逮捕状が発せられるということは、その時点であなたが犯人であるという証拠がある程度でそろっていると思われますが、どういった証拠があるのかについては、起訴されるまで明らかになりません。
そのため、警察の取調べ内容から、警察がどういった証拠を基にあなたを犯人と特定しているかを推測し、それに応じて取調べ対応することがポイントになります。
ただ犯人性が明らかで、あなたが事実を認めている場合、少しでも刑事処分を軽くしたいのであれば、被害者との示談が有効的です。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、刑事事件に関するご相談を初回無料で承っております。
刑事事件に強い専門弁護士へのご相談をご希望の方は
フリーダイヤル 0120-631-881
までお気軽にお電話ください。

趣味では済まない 乱交行為が刑事事件に

2023-01-06

 

同じ性的嗜好を持つ人たちが集まってお互いの性行為を見せ合う乱交行為は、趣味では済まされず刑事事件となる場合があります。
本日のコラムでは、こういった事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

 

参考事件

会社員のAさんは、女性との性交を人に見られたり、人の性交を見るのが趣味です。
そういった趣味が高じて、Aさんは、同じ性的嗜好を持つ人たちとSNSで知り合い、そういった人たちと定期的にパーティーを開催していました。
当初はある程度付き合いの長い人たちだけの小規模なものでしたが、1年ほど前からは、パーティーの参加者をSNSで募り、数十人規模で開催するようになりました。
そして今回も、奈良県斑鳩市にある友人の所有する古民家で50人規模のパーティーを開催したところ、その会場に奈良県警本部の警察官に踏み込まれて、性交をしていた数名が公然わいせつ罪で逮捕されてしまいました。
(実際に起こった事件を参考にしたフィクションです。)

公然わいせつ罪

上記の事件は実際に起こった事件を参考にしたフィクションですが、昨年、同じような乱交パーティーの参加者が、公然わいせつ罪で警察に現行犯逮捕されています。

 

刑法第174条(公然わいせつ罪)
公然とわいせつな行為をした者は、6月以下の懲役若しくは30万円以下の罰金又は拘留若しくは科料

 

条文のとおり、公然わいせつ罪は、公然とわいせつな行為をすることによって成立する犯罪です。
「公然と」と言えば「公共の場所や、人目につく所で」と考え、今回の事件のように「事情を知った人たちしかいない民家だと公然とは言えないのではないの?」と思われる方もいるかもしれませんが、こういった状況、場所でも、公然わいせつ罪でいうところの「公然性」は認められます。
公然わいせつ罪でいう「公然と」とは、不特定又は多数の者が認識できる状態をいいますので、特定の人たちが集まった古民家という閉ざされた空間では、「不特定」には該当しませんが「多数」に該当するので、公然性は認められるのです。
当然、そういった状況下で、性行為をしたり、それに準ずるようなわいせつ行為、下半身を露出した状態でいれば、公然わいせつ罪となってしまいます。

被害者はいない

公共の場所で下半身を露出したような公然わいせつ事件では、実質、目撃者が被害者とされますが、法律上、公然わいせつ罪に被害者は存在しません。
それは、公然わいせつ罪は、性秩序という社会的法益を保護するための法律だからです。
ですから参考事件のように、実質的な被害者がいない事件でも、性秩序を犯しているとして警察は積極的に事件化を図る傾向にあるので注意が必要です。
またこのような事件を摘発した際、話題性が高い事件であるために警察は積極的に発表し、報道機関は大々的に報じる傾向にあるようです。

奈良県の刑事事件を扱っている弁護士に相談

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、奈良県内で刑事事件を起こしてしまった方や、そういった方のご家族からの法律相談を初回無料で承っております。
奈良県内の刑事事件でお困りの方は、是非、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所の無料法律相談をご利用ください。

本日元旦より即日対応可能!!お正月も対応している刑事弁護士

2023-01-01

                                       明けましておめでとうございます。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、本年度(令和5年)も1月1日元旦から営業しております。
1月1日~3日に、刑事弁護士がご入用になった際は
                    フリーダイヤル0120-631-881(24時間対応中)
まで、お気軽にお電話ください。

 

家族が逮捕された

お正月休み中に、警察から「ご家族を逮捕しました。」という電話がかかってきた。
簡単な事件内容を聞くことはできたが、今後の手続きや処分の見通しがつかず不安だ。

このような方は「初回接見サービス」をご利用ください。
初回接見サービスをご利用いただくことで、今後の手続きの流れや、処分の見通しを知ることができます。
また早期に弁護活動をスタートさせることもできますので、早期釈放や刑事処分の軽減させることも可能となります。

勾留通知が届いた

お正月休み中に、裁判所からの勾留通知が届きました。
家族が、〇〇警察署に勾留されているようだが、いまだに弁護士からの連絡は一切ない。

このような方も「初回接見サービス」をご利用ください。
すでに勾留が決定している場合、すでに国選弁護人が選任されている可能性がありますが、まだ選任されていない可能性もあります。
お正月休み中も、刑事手続きは続きますので、勾留されているご家族が、十分な弁護活動を受けられているかどうかを、実際に、逮捕されたご本人に確認し、早急に対応することをお勧めします。

すぐに弁護士に相談したい

昨年末、家族が盗撮事件を起こし在宅捜査を受けています。
年始早々に警察署に呼び出されているのですが、それまでに弁護士に相談したいです。

このような方は「無料法律相談」をご利用ください。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、お正月休み中も、刑事事件に関する相談を初回無料で承っております。
お急ぎの相談については、即日対応することも可能ですので是非ご利用ください。

たった今、事件を起こしてしまった

たった今、ひき逃げ事件を起こしてしまった。
飲酒運転が発覚するのが怖くて逃げてしまった・・・
すぐに警察署に出頭しようと思うが一人では不安なので弁護士に付き添ってもらいたい。

このような方も、まずは「無料法律相談同行サービス」をご利用ください。
ひき逃げ事件のような交通事件に限らず、何か犯罪を犯してしまった方からのご相談を受け付けております。
弁護士が付き添って警察署に出頭することによって、逮捕の可能性が軽減される事もありますし、何よりも、出頭する方の不安が軽減されるでしょう。
警察署への出頭をお考えの方は、まず弁護士に相談しましょう。

この他にも奈良県内で、今すぐ弁護士が必要だ今すぐ弁護士に相談したい…といった方は、元旦から営業している弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所をご利用ください。

年末年始に奈良県で逮捕された方に即日対応

2022-12-27

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、年末年始の休暇中に、奈良県内の警察署に逮捕された方に即日対応しています。

即日対応可能な警察署

奈良県警察本部
奈良警察署
奈良西警察署
生駒警察署
郡山警察署
西和警察署
天理警察署
桜井警察署
橿原警察署
高田警察署
香芝警察署
五條警察署
吉野警察署

上記した、警察本部、警察署の留置場に収容されている方への弁護士接見に対応しています。

弁護士接見(初回接見サービス)

逮捕、勾留によってご家族、ご友人が警察本部、各警察署の留置施設に収容されている場合、刑事事件専門弁護士を、その方のもとに派遣する初回接見サービスをご利用ください。
初回接見サービスは、電話一本でご予約いただくことができる非常に便利なサービスで、お電話いただいたその日のうちに弁護士を派遣すること(即日対応)が可能です。

年末年始の営業について

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、年末年始も休まず営業しております。

年明け早々に警察署に出頭しなけれなならない。
年末年始しか弁護士に相談できる時間がない。
事件化される前にすぐに示談したい。

など、年末年始の休暇中に刑事事件に強い弁護士がご入用の方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所無料法律相談をご利用ください。
無料法律相談は予約制となっておりますので、ご利用のお客様は事前に
フリーダイヤル 0120-631-881
で、ご予約をお取りください。

奈良県の刑事事件に強い弁護士

奈良県の刑事事件でお困りの方は、刑事事件専門の弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所をご利用ください。

【桜井市の刑事事件】万引きが常習累犯窃盗罪に

2022-12-20

【桜井市の刑事事件】万引きが常習累犯窃盗罪になった事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

参考事件

無職Aさん(65歳 男性)は、奈良県桜井市のスーパーで販売価格500円の食料品を万引きし、巡回中の警備員に捕まりました。
逮捕こそされていませんが、Aさんは奈良県桜井警察署で取調べを受けました。
Aさんは半年前まで窃盗罪で服役しており、それ以前にも、何度か万引き事件を起こして服役した前科があります。
※フィクションです。

窃盗罪~万引き~

窃盗罪の法定刑は「10年以下の懲役又は50万円以下の罰金」です。
初犯の場合、数百円の万引き事件であれば、お店に被害弁償することによって、お店への出入り禁止になる程度で刑事事件化されない場合もあります。
また警察に通報されて刑事事件化された場合でも、微罪処分という検察庁に報告されるだけの処分で終わる場合もあります。
しかし再犯の場合は、検察庁に正式に送致されて検察官が起訴するか否かを判断することになります。
最初は不起訴処分で済む可能性が高いですが、回数を重ねるごとに処分は重くなり3回目以降の再犯の場合は、略式罰金や、起訴されて執行猶予判決もあり得るでしょう。
そして執行猶予中の再犯や、執行猶予期間が終了して間もない再犯の場合は、実刑判決となります。
万引き事件は、他人の家に忍び込む空き巣などの侵入盗事件に比べると、同じ窃盗罪でも非常に刑事処分が軽い物ですが、回数を重ねると、実刑判決が言い渡される可能性もあるので注意してください。

常習累犯窃盗罪

過去10年以内に窃盗罪などで懲役6月以上3回以上言い渡された人が新たに窃盗罪に問われた場合、常習累犯窃盗罪が適用される可能性があります。
常習累犯窃盗罪とは「盗犯等の防止及び処分に関する法律」に定められた法律で、起訴されて有罪が確定すれば「3年以上の懲役」と非常に厳しい法定刑が定められています。
刑法の規定では、執行猶予を付けられるのは懲役3年以下などに限定されているため、常習累犯窃盗罪で起訴された場合、実刑を免れることは非常に難しく、長期服役の可能性もあります。
実際に、1回の犯行で被害額が数百円程度の万引き事件を繰り返した男性に、常習累犯窃盗罪が適用されて「懲役5年」の判決が言い渡された裁判例もあるほどです。

このコラムをご覧の方で、奈良県桜井市の窃盗事件でお困りの方、万引きの再犯で常習累犯窃盗罪が適用されるおそれのある方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。

【解決事例】盗撮行為で逮捕されるも不処分を獲得

2022-12-14

【解決事例】盗撮行為で逮捕されるも不処分を獲得された事件の解決事例について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

事件内容

高校生のA君は、奈良県内の商業施設で女性のスカート内を盗撮していたところ、警備員に捕まりました。
警備員に捕まった際、A君が激しく抵抗したことから、A君はその場で現行犯逮捕されて、商業施設を管轄する奈良県内の警察署に連行され、翌日まで留置されましたが、検察庁に送致されるまでに釈放されました。
(フィクションです。)

奈良県内の盗撮事件

まず、奈良県内の盗撮行為 奈良県の迷惑防止条例 で規制されています。

盗撮行為は、各都道府県の迷惑防止条例で規制されており、何処で事件を起こしたかによって適用される条例が異なり、また各都道府県の条例によって、規制内容や罰則規定が異なります。
奈良県の迷惑防止条例で規制されている盗撮行為の内容は

公共の場所や乗り物、住居、浴場、更衣室、便所その他の人が着衣等の全部または一部を着けない状態でいるような場所においての盗撮行為

で、他府県で規制されているような、盗撮目的のカメラの設置等については規制されていません。
また罰則規定は「6月以下の懲役又は50万円以下の罰金」です。

不処分を獲得

A君は、釈放後、何度か警察署に呼び出されて取調べを受けました。
そして家庭裁判所に事件が送致されてからは、少年審判までの間に、調査官の面談を受けるなどして調査を受けました。
警察に押収されたA君のスマートフォンからは、複数の盗撮画像が保存されており余罪についても家庭裁判所送致されていましたが、何れの事件も被害者の特定までは至っていませんでした。
弁護士はA君に、毎日日記を作成してもらい、その中でA君自身に事件を振り返り、どうして事件を起こしてしまったのかを深く考え、自分の行為を反省してもらったのです。
こうした更生に向けた取り組みを、弁護士を通じて家庭裁判所に報告したところ、A君は、不処分となりました。

奈良県の少年事件に強い弁護士

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、奈良県内の少年事件を扱っている法律事務所です。
少年事件の手続きは、少年に対して罰を科せることではなく、少年の更生を目的に進んでいきますので、事件発覚後に、どういった取り組みを行うかで少年審判の結果が大きく異なってきます。
お子様が起こしてしまった刑事事件でお困りの親御様は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。

自転車による交通事故 きちんと警察に届け出なければ刑事罰も!!

2022-11-30

 

自転車の悪質な交通違反が社会問題になっており、全国の警察署は取締りを強化していますが、こういった背景には自転車による交通事故が増加傾向にあることも大きな要因とされています。
自転車を運転するのには運転免許を必要としませんが、道路交通法上、自転車は軽車両に分類され、車の仲間として扱われます。
つまり交通ルールにしたがって乗車しなければならず、交通違反をすると刑事罰の対象にもなるのです。
そこで本日のコラムでは、自転車による交通事故について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

自転車による交通事故の例

Aさんは、自転車で奈良市内の会社まで通勤しています。
ある日の朝、寝坊してしまったAさんは、いつもより急いで自転車こいで会社に向かっていました。
そして赤信号を無視して交差点に進入したところ、青信号で横断歩道を横断していた歩行者の女性に衝突してしまったのです。
女性は転倒し、額から出血する怪我をしていました。
~フィクションです。~

このような自転車による交通事故によって、人に怪我をさせると、過失傷害罪、若しくは重過失傷害罪となります。

過失傷害罪と重過失傷害罪

バイクや車を運転していて人身事故を起こした場合は、過失運転致死傷罪の適用を受けることになりますが、自転車は過失運転致死致傷罪の対象とならないため、過失によって人に怪我をさせた場合に成立する、過失傷害罪や、重い過失によって人に怪我をさせた場合に成立する重過失傷害罪が適用されます。
過失傷害罪は、親告罪で、法定刑も「30万円以下の罰金又は科料」と比較的軽いものですが、重過失傷害罪は、法定刑が「5年以下の懲役若しくは禁錮又は100万円以下の罰金」と厳しいものです。

今回の事故は、Aさんが赤信号を無視して交差点に進入したことによって起こっているので、Aさんの怠った注意義務は大きく、重過失傷害罪の適用を受ける可能性が高いでしょう。

きちんと警察に届け出なければ…

交通事故は誰もが起こしてしまう可能性があることです。
自転車事故を起こしてしまっても、きちんと負傷者の救護をして、事故を警察に届け出ていれば、警察に逮捕されることは滅多にありません。
しかし、救護や警察への届け出を怠って、その場を立ち去ってしまうと「ひき逃げ」となり、警察に逮捕されたり、最終的に厳しい刑事罰が科せられる可能性が生じます。

奈良市で起こした自転車事故に対応

刑事事件を専門に扱っている弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、奈良市内で自転車による人身事故を起こしてしまった方の弁護活動を行っております。
自転車で事故を起こしてしまうと、保険に加入している場合でも、刑事罰が科せられる可能性がありますので、自転車事故を起こして、人に怪我をさせてしまった方は、一度、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。

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