【事例紹介】特殊詐欺事件で詐欺罪、窃盗罪の容疑で逮捕された事例

特殊詐欺事件を報じる新聞記事

だまし取ったキャッシュカードで現金を引き出したとされている特殊詐欺事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

事例

共謀の上、キャッシュカードをだまし取ろうと考え、9月19日、市役所職員等と名乗って被害者の自宅に電話をかけ、還付金を受け取るためにはキャッシュカードを交換しなければならず、自宅を訪れる金融機関職員にキャッシュカードを渡してほしい旨うそを言い、その後、被害者の自宅を訪問してキャッシュカード2枚をだまし取った上、そのカードを使用して橿原市内のATMから現金合計100万円を引き出して盗んだとして、11月14日、男(24歳)を詐欺、窃盗で通常逮捕しました。
(11月22日 奈良県警察発表より引用)

特殊詐欺と詐欺罪、窃盗罪

今回の事例では、容疑者が共謀して被害者からキャッシュカードをだまし取り、キャッシュカードを使用して現金100万円をATMから引き出したとして、詐欺罪窃盗罪の容疑で逮捕されたようです。
今回の事例では、なぜ、詐欺罪窃盗罪の2つの罪で逮捕されているのでしょうか。

詐欺罪

まずは、詐欺罪について解説していきます。

刑法第246条1項
人を欺いて財物を交付させた者は、十年以下の懲役に処する。

詐欺罪は簡単に説明すると、人にうそをつくことで相手に財物を渡すように仕向け、そのうそを信じた相手から財物を受け取ると成立する犯罪です。

今回の事例では、容疑者は共謀して被害者に市役所職員等を名乗る電話をかけ、キャッシュカードを交換する必要があるとうそをつき、被害者からキャッシュカード2枚を受け取ったとされています。
容疑者らが被害者に交換が必要だとうそをつかなければ、被害者はキャッシュカードを渡していないでしょうから、実際に容疑者らがキャッシュカードの交換が必要だと被害者に言ったのであれば、容疑者らは被害者にキャッシュカードを渡すように仕向けるためにうそをついて財物であるキャッシュカードを受け取ったといえるでしょう。
ですので、今回の事例では詐欺罪が成立する可能性があります。

窃盗罪

次に、窃盗罪について解説していきます。

刑法第235条
他人の財物を窃取した者は、窃盗の罪とし、十年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。

窃盗罪は簡単に説明すると、人の財物をその人の許可なく盗ると成立する犯罪です。

今回の事例では、容疑者はだまし取ったキャッシュカードを使用して橿原市内のATMから現金合計100万円を引き出したとされています。
引き出されたとされている現金100万円は橿原市内のATMに保管されていたものですから、この現金の所有者はこの橿原市内のATMを管理する銀行になります。
ですので、キャッシュカードの本来の持ち主ではない人がATMで現金を引き出すと窃盗罪が成立することになります。
よって、今回の事例の容疑者らがだまし取ったキャッシュカードで現金100万円を引き出したのであれば、詐欺罪だけでなく、窃盗罪が成立する可能性があります。

特殊詐欺事件と弁護活動

特殊詐欺事件では、詐欺罪だけでなく、窃盗罪も成立するおそれがあります。
詐欺罪窃盗罪は有罪になると、懲役刑が科される可能性のある犯罪です。
また、詐欺罪に至っては、罰金刑の規定がありませんので、詐欺罪で有罪になると必ず懲役刑が科されることになります。
懲役刑が科されると刑務所に行くことになりますから、今までの生活をおくることはできなくなります。
実刑判決を回避するためには、不起訴処分執行猶予付き判決の獲得にむけた弁護活動が重要になります。

逮捕された場合、連日にわたって取調べが行われることになります。
取調べでは、容疑者から単に話を聞くだけでなく、供述調書が作成されます。
供述調書は裁判で証拠として扱われますし、検察官が起訴、不起訴の判断をするための判断材料にもなります。
ですので、不利な供述調書が作成された場合には、不起訴処分執行猶予付き判決の獲得が難しくなる可能性が高くなります。

不利な供述調書の作成を防ぐためにも、取調べ前に、供述すべき内容の整理を行っておく必要があります。
ですが、取調べではどのようなことを聞かれるのかわからない方や黙秘した方がいい内容と供述すべき内容がわからない方がほとんどだと思います。
弁護士に相談をして、取調べ前に対策を練っておくことで、後に不利な状況に陥ることを防げるかもしれません。

初犯では、実刑判決が下されないと思っている方もいらっしゃるかもしれませんが、特殊詐欺事件では、初犯でも実刑判決が下されることが少なくありません。
ですので、実刑判決を避けるためにも、できる限り早い段階で弁護士に相談をし、不起訴処分執行猶予付き判決の獲得に向けた弁護活動に着手することが重要になります。

実刑判決が下される可能性がある特殊詐欺事件では、不起訴処分の獲得を望めないように思われますが、被害者と示談を締結することで、不起訴処分を得られる可能性があります。
加害者が被害者と直接やり取りを行うことで、証拠隠滅を疑われたり、トラブルに発展するおそれがあります。
弁護士が加害者の代理人となって示談交渉を行うことで、円滑に示談を締結することができる場合がありますので、示談交渉は弁護士に委任することが望ましいといえます。

また、不起訴処分を得られなかった場合であっても、被害者との示談執行猶予付き判決に獲得や罪の減刑など、有利な事情にはたらく可能性は非常に高いです。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、初回接見サービス無料法律相談を行っています。
特殊詐欺事件でお困りの方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。

 

無料相談ご予約・お問い合わせ

 

ページの上部へ戻る

トップへ戻る

電話番号リンク 問い合わせバナー