ワンクリック詐欺で接見禁止一部解除

ワンクリック詐欺で接見禁止一部解除

ワンクリック詐欺という罪についての解説と接見禁止一部解除について,弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説致します。
【ケース】
奈良県香芝市在住のAは,香芝市内の会社に勤める会社員です。
Aは多額の借金を抱えていたことから,手っ取り早く金を手に入れようと考えました。
そこで,自身のIT技術を活用し,アダルトサイトに似せたサイトを立ち上げ,「あなたは18歳以上ですか」というボタンをクリックした人に対して,「会員登録ありがとうございます。7日以内に振り込んでいただかなければ法的手段に訴えます。」とともに,受け手側のIPアドレスを表示し,振込先口座を併せて載せるサイトに飛ぶサイトを開設しました。
そして,実際にクリックしてしまった8人のうち5人が,それぞれ10万円をAの口座に送金しました。

送金後,被害者の1人が被害届を提出し,捜査機関が捜査を行った結果,Aによる犯行であることが分かりAは逮捕されました。
Aが逮捕されたという知らせを受けたAの家族は,Aに面会しようとしましたが,警察官からは「接見禁止がついているから面会できません」と説明されました。

≪ケースは全てフィクションです。≫

【ワンクリック詐欺について】

ワンクリック詐欺は架空請求と呼ばれる詐欺の手口の一種です。
架空請求詐欺には,法務省を謳ったハガキ・封筒を送りつけてきたり,ケースのようにアダルトサイトに登録したと見せかけて支払わなければ法的措置を講ずるといった脅しをかけてきたりといった手法で,ありもしない契約をあるかのように見せて,契約する意思がない人に金を振り込ませる手法の詐欺です。
最近では現金を振り込ませるのではなく,ウェブマネーカードに振り込みをさせたり通販サイトのギフト券等を購入させ送らせたりして,利益を得る場合もあります。

これらの行為は詐欺罪に当たります。
詐欺罪は刑法246条1項と同2項があり,条文は以下のとおりです。

刑法246条1項 人を欺いて財物を交付させた者は,十年以下の懲役に処する。
同2項 前項の方法により,財産上不法の利益を得,又は他人にこれを得させた者も,同項と同様とする。

【家族であっても面会できない―接見禁止】

被疑者が逮捕された場合,検察官は逮捕後72時間以内に被疑者を釈放するか,それ以降も身柄を拘束する勾留のための請求を行う必要があります。
その際,検察官は勾留請求と併せて接見禁止の請求を行うことができます。
接見禁止は,共犯者がいる事件などで下される決定で,裁判官が接見禁止決定を下した場合には弁護士を除き被疑者との面会が出来ないことになります。
これは,被疑者が面会に来た人に依頼して証拠の隠滅を図ったり口裏合わせをしたりする可能性などを危惧して行なわれます。
しかし,接見禁止決定が付いた場合にはご家族であっても面会が出来ないため,被疑者のみならず被疑者のご家族などにも精神的な負担をかけてしまいます。
そのため,接見禁止決定が付いた場合,弁護人は接見禁止の解除,あるいはご家族だけでも面会が出来るよう接見禁止一部解除を求める弁護活動を行う必要があります。
接見禁止一部解除を求めるためには,弁護士が裁判官や検察官に対して,ご家族の方が「犯罪にかかわっているわけではないため証拠隠しや口裏合わせができるわけでもなく,また,面会を行う必要がある」ということを主張する必要があります。
これは,刑事事件を専門とする弁護士の経験が生かされる場面です。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所の弁護士は,詐欺罪などの刑事事件・少年事件を専門とする弁護士事務所です。
奈良県香芝市にて,ワンクリック詐欺などの刑事事件を起こしてしまい,接見禁止の一部解除のための弁護活動をお求めの方は,弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご連絡ください。

 

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