会社員が交通費の不正受給
交通費の不正受給について弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。
~事例~
奈良県天理市の会社に勤務するAは、自宅から会社まで電車で通勤していました。
Aの会社では、電車通勤の者に対しては定期券代が支給されていましたが、Aは実際には自転車で通勤していたにもかかわらず、会社に定期券代を請求していました。
Aの不正受給に気付いた会社側は詐欺だとして、奈良県天理警察署に被害届を提出すると言ってきました。
なんとか、刑事事件化を避けたいと考えたAは、刑事事件に強い弁護士に示談交渉を依頼することにしました。
(この事例はフィクションです。)
不正受給
年金、生活保護など不正受給と聞くとさまざまな制度が思い浮かびますが、いずれの不正受給も犯罪に当たってしまう可能性が高いです。
その不正の内容によって罪名は変わってくるでしょうが、今回のAのように嘘をついたり、事実を隠したりして、申請し、金銭を受け取った場合には、詐欺罪となる可能性が高いでしょう。
今回のAを見てみると、実際には定期券を購入していないのに、定期券購入代金として会社にお金を請求していますので、詐欺罪となってしまう可能性があるのです。
ただ、会社側が毎月の交通費として支給し、支給後についてはガソリン代とするも、定期代とするも各人の裁量に任せるといった制度であったならば、問題にもならないので、こういった制度について確認する必要があるでしょう。
詐欺罪
会社が相手の犯罪といえば、横領罪を思い浮かべるかもしれませんが、詐欺罪も成立する可能性があります。
詐欺罪は刑法第247条に規定されており、起訴されて有罪が確定すると「10年以下の懲役」が科せられることになります。
罰金刑の規定がないことから、起訴されてしまうと無罪を獲得しないかぎり、執行猶予を目指していくことになるという、比較的重い罪です。
そのため、刑事事件化を防いだり、不起訴処分を目指していくための活動が重要となってくるでしょう。
そのためには、被害者との示談交渉が非常に重要となってくるでしょう。
事件化阻止のための示談交渉
今回の事例のように、会社にまず発覚したような場合には、会社側と示談を締結することができれば、刑事事件化を防ぐことができるかもしれません。
犯罪が成立している場合でも、示談を締結することに成功すれば、警察等捜査機関に事件が発覚することがないので、処罰されない、ということです。
特に、会社相手の詐欺罪や業務上横領罪については、もしも報道されたりしてしまうと、会社のイメージダウンにもなりかねないことから、会社側も慎重に対応することが多いです。
そのため、被害額の返還や自主退職など、刑事事件化以外の部分で処理し、刑事事件化は最終手段となることも珍しくありません。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、このような刑事事件化する前の事件であっても、無料法律相談はもちろん、弁護活動のご依頼もお受けすることが可能です。
会社側との示談交渉はやはり、困難なものになることが予想されますので、専門家である弁護士に依頼するようにしましょう。
また、刑事事件に強い弁護士は、仮に刑事事件化してしまった場合でも、起訴されるまでは不起訴処分を目指していきますし、起訴されてしまった場合は執行猶予を目指すなど一つ一つの事件状況にあわせた弁護活動を行っていきます。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、刑事事件に強い弁護士が無料法律相談、初回接見を行っています。
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