【解決事例】さい銭箱からお賽銭を窃取 勾留延長を阻止し不起訴を獲得

【解決事例】さい銭箱からお賽銭を窃取 勾留延長を阻止し不起訴を獲得

さい銭箱からお賽銭を窃取して逮捕された方の勾留延長を阻止し、不起訴を獲得した事件の解決事例を、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。


事件の概要

会社員のAさんは、奈良県桜井市にあるお寺のさい銭箱から、お賽銭(約1,500円)を盗む窃盗事件を起こしてしまいました。
同僚と飲みに行った際の飲食代がかさみお小遣いが足りなくなったことが犯行動機でした。
犯行を目撃した住職によってその場で取り押さえられたAさんは、通報で駆け付けた奈良県桜井警察署によって逮捕され、その後勾留が決定しました。
検察官は捜査未了を理由に、勾留の延長を裁判所に請求しましたが、弁護士が勾留を延長する必要がないことを主張したことによって、勾留延長を阻止することができ、更に、その後不起訴を獲得することができました。
(実際に起こった事件を基に、一部変更を加えています。)

さい銭箱からお賽銭を窃取

さい銭箱からお賽銭を窃取すれば窃盗罪となります。
窃盗罪の法定刑は「10年以下の懲役又は50万円以下の罰金」です。
起訴されて有罪が確定すれば、この法定刑内で刑事罰が科せられることになりますが、起訴前に被害弁償したり、示談が締結できていれば不起訴となって刑事罰を免れれる可能性が高くなります。
窃盗罪でどの程度の刑事罰が科せられるかは、窃取した被害金品の金額が大きく影響し、被害額が概ね2万円以下で、ある一定の条件を満たしていれば微罪処分といって、警察の捜査を受けても、検察庁に送致されないこともあります。
ちなみにAさんは、盗んだお賽銭を弁償するとともに、反省文を被害者にお渡ししたことから、被害者から許しを得ることができ、不起訴となりました。

勾留延長の阻止

刑事訴訟法で、起訴前の勾留期間は10日から20日と決まっています。
最初に10日間の勾留が決定し、その後、検察官が請求して、裁判所が許可すれば20日間まで勾留期間が延長されます。
勾留延長されるのは10日以内ですので、必ずしも10日間とは限りません。
検察官が勾留延長を請求する主な理由は「必要な捜査が未了」であることがほとんどですが、勾留延長が認められやすいのは

①被疑者が容疑を否認している事件
②共犯事件等で、関係者が複数いる事件
③事件内容が複雑な事件
③鑑定や照会の結果が出るまでに時間がかかる事件

等です。
Aさんが起こした事件は、関係者の少ない非常に単純な窃盗事件で、Aさん自身も容疑を認めていました。
にも関わらず検察官が勾留の延長を請求したことから、弁護士は、延長の必要がないことを裁判所に訴えて、勾留延長を阻止ました。

 

このコラムをご覧の方で、奈良県桜井市の刑事事件でお困りの方、ご家族、ご友人が窃盗罪で勾留されている方は、「弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所」にご相談ください。

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