【事例紹介】集金した新聞代金を横領して業務上横領罪で逮捕された事例
集金した新聞代金を横領したとして業務上横領罪の容疑で逮捕された事例について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。
事例
(前略)大和高田市内に所在する新聞販売店の従業員として集金業務に従事していたところ、担当する顧客から集金した新聞代金合計1万200円を業務上預かり保管中に横領したとして、5月9日、男(60歳)を業務上横領で通常逮捕しました。
(5月16日発表 奈良県警察WeeklyNews 「業務上横領で男を逮捕《高田署》」より引用)
業務上横領罪
刑法第254条
業務上自己の占有する他人の物を横領した者は、十年以下の懲役に処する。
業務上横領罪は簡単に説明すると、仕事上、お金などの管理を任されている人が、その管理を任されているお金などを自分の物にすると成立する犯罪です。
今回の事例では、容疑者は新聞販売店の従業員として集金業務を行っており、集金した新聞代金1万200円を横領したとされています。
新聞代金を業務上預かり保管中に横領したとされていますので、仕事として容疑者が新聞代金を管理を任されていたといえそうです。
また、この新聞代金は新聞販売店の物ですから、容疑者は仕事の一環として管理している他人のお金を自分の物にしたといえそうです。
ですので、実際に容疑者が業務上預かり保管中に集金した新聞代金を横領したのであれば、業務上横領罪が成立する可能性があります。
業務上横領罪と不起訴処分
業務上横領罪には罰金刑の規定がなく、有罪になると必ず懲役刑が科されることになります。
業務上横領罪が成立する事件を起こせば必ず懲役刑を科されるかと言われれば、そうではなく、不起訴処分を獲得することで刑罰が科されない場合があります。
不起訴処分とは、起訴をしない判断のことです。
不起訴処分を獲得することができれば、刑罰は科されませんし、前科も付きません。
刑事事件では被害者と示談を締結することで、加害者に有利に働くことかあります。
業務上横領事件の場合も例外ではなく、被害者と示談を締結することで、不起訴処分の獲得などに有利に働く可能性があります。
示談交渉は加害者自らが行うことも不可能ではないのですが、業務上横領事件では被害金額が確定し難い場合もあり、被害金額などをめぐってトラブルが生じる可能性があります。
また、示談交渉をする相手は、加害者の上司にあたる場合が多いですから、自分から交渉をしづらい可能性もあります。
弁護士が間に入ることで、トラブルを避けたり、円滑に示談交渉を進められる可能性があります。
ですので、示談交渉を行う際は、一度、弁護士に相談をすることをおすすめします。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、初回接見サービス、無料法律相談を行っています。
弁護士に相談をすることで、不起訴処分を獲得することができる可能性がありますから、業務上横領罪などでお困りの方は、お気軽に、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。