奈良県生駒市の美人局事件で逮捕

美人局事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

◇美人局(つつもたせ)事件で逮捕◇

奈良県生駒市に住む無職のAは、妻であるB子と共謀し、美人局をすることにしました。
まず、B子が出会い系アプリで知り合った男性Vを誘惑し、ホテルに行く約束を取り付けました。
そして、B子とVがホテルの部屋に入った後にAが部屋に向かい、「俺の嫁に何してくれとるんや。殺すぞ。」などといい、解決金の名目で20万円を男性に要求し、ATMで現金を下ろさせて受け取りました。
数日後、Vが奈良県生駒警察署に相談したことにより事件が発覚し、AとB子は自宅を訪れた奈良県生駒警察署の警察官に恐喝の容疑で逮捕されてしまいました。
警察からAが逮捕されたという連絡を受けたAの両親は、事件の詳細を知るために、刑事事件に強い弁護士に初回接見を依頼することにしました。
(この事例はフィクションです)

◇美人局で成立する犯罪~恐喝罪~◇

美人局(つつもたせ)とは、一般的に、男女が共謀し、ターゲットとなる男性を女性が誘惑し、金銭をゆすり取る行為をいいます。
出会い系サイトで出会った女性と性的関係を持った直後に、夫や両親と名乗る男性から因縁をつけられ、示談金などの名目で金銭を要求する今回のようなケースが典型的な例です。
未成年者がかかわる場合もあり、18歳未満の少女と性的関係を持つことで、児童買春となったり、各都道府県に規定されている青少年健全育成条例となることから、警察沙汰にしないことを条件に多額の金銭を要求するといったケースもみられます。
美人局は、恐喝罪・詐欺罪などに該当する可能性が高いです。

恐喝罪
第249条1項 
人を恐喝して財物を交付させた者は、10年以下の懲役に処する。

「恐喝」とは、脅迫・暴行を手段として、その反抗を抑圧するに足りない程度に相手を畏怖させ、財物の交付を要求することをいいます。
この恐喝行為の結果、畏怖した相手の処分行為に基づく交付によって、財物を取得した場合に、恐喝罪は成立します。
強盗罪との違いは、暴力・脅迫の程度、そして相手の処分行為の有無です。
相手の反抗を抑圧するに足りる脅迫・暴行であれば強盗罪となる可能性もあります。
今回の事例のような典型的な美人局事件では、多くの場合この恐喝罪となるでしょう。

詐欺罪
第246条 
人を欺いて財物を交付させた者は、10年以下の懲役に処する。

人を欺いて財物を交付させる犯罪です。
詐欺罪は、①欺く行為をして、②それに基づき相手方が錯誤に陥り、③その錯誤によって相手が処分行為をし、④それによって財物の占有が移転し、⑤財産的損害が生じる、一連の相当因因果関係にあることが必要となります。
美人局事件の場合、恐喝罪との違いは、「錯誤に基づく財産的処分行為」であるか「畏怖に基づく財産的処分行為」であるかという点です。
例えば、妊娠したと嘘を言って中絶費用という名目で金銭をだまし取ったりするような場合が考えられます。

◇美人局に強い弁護士◇

美人局事件では、このように実際の状況によって成立する罪名は異なります。
今回ご紹介した恐喝罪、詐欺罪以外にも、脅迫罪や強要罪となる可能性もありますし、その犯行態様によってはさらに重い強盗罪となる可能性もあります。
もしも、美人局事件を起こしてしまったという方は一度刑事事件に強い弁護士にご相談されることをおすすめします。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、ご家族が美人局事件を含む刑事事件で逮捕など身体拘束を受けている場合に、刑事事件専門弁護士が接見を行う初回接見サービスを行っています。
初回無料での対応となる法律相談もありますので、一度フリーダイヤル0120-631-881までお電話ください。

 

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