いじめではすまない恐喝罪
恐喝罪の少年事件について弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。
~事例~
奈良県奈良市の高校に通っている18歳のAは、友人たち3人と、中学校の頃からVをからかっていました。
そしてそれは、高校に進学してからどんどんエスカレートしていき、Aとその友人たちは頻繁にVを脅してお金を巻き上げるようになっていきました。
ある日、Vが黙って家のお金を持ち出したことでAと友人の恐喝行為が発覚し、Vの両親は奈良県奈良警察署に通報しました。
Aとその友人はすぐに通報を受けた奈良県奈良警察署の警察官に、恐喝罪の容疑で逮捕されてしまいました。
高校3年間で、被害総額は200万円にもなっていました。
奈良県奈良警察署の警察官からAが逮捕されたという連絡を受けたAの両親は、少年事件に強い弁護士に初回接見を依頼することにしました。
(※この事例はフィクションです。)
少年の恐喝罪について
恐喝罪は、刑法249条1項に規定されており、「人を恐喝して財物を交付させた者は、10年以下の懲役に処する」とされています。
上記の事例のAは、Vを脅して(=恐喝して)、Vのお金(=財物)を渡させていた(=交付させていた)ので、この恐喝罪に当たる行為をしていたことになります。
少年のいじめによる恐喝事件は、1994年に、いじめを受けて少なくとも110万円を恐喝された中学生が自殺したという事件がありました。
また、2000年には、名古屋市で中学生が約5000万円の恐喝事件を起こして逮捕され、注目を浴びました。
恐喝は、子どものいたずら、いじめという言葉でおさまるものではなく、立派な犯罪です。
もし継続的に行っており、被害額が膨らめば、被害弁償すら難しい金額になってしまいます。
いじめは刑事事件
いじめというと学校内での問題と捉えてしまいがちですが、学校内でのいじめであっても刑事事件となる可能性が十分にあります。
今回の事例のような恐喝罪やすぐに思いつくような暴行、傷害事件はもちろんのこと物を隠す行為は器物損壊罪となる可能性がありますし、何かを命令する行為は強要罪となる可能性があります。
このように、学校内で考えられるいじめについても刑事事件となってしまう可能性が高いといえるでしょう。
そのため、今回の事例のように逮捕されている場合はもちろん、逮捕されていない在宅事件であってもいじめが刑事事件になりそうという場合には、決して軽く考えるようなことはせず、少年事件に強い弁護士に弁護活動を依頼し、更生に向けた活動を行っていくようにしましょう。
少年の更生には専門の弁護士を
少年事件では、成人事件とは違い、少年の更生が最重要とされています。
この更生の度合いについては、家庭裁判所での最終的な処分にも大きく影響してきます。
少年の更生のためには、いじめや恐喝の被害者の方へ謝罪・賠償を行うのはもちろんのこと、少年自身の環境を調整することも重要になります。
少年自身の環境とは、交友関係や親子関係など少年を取り巻く環境のことをいいます。
たとえば今回の事例でいえば、一緒にいじめをしていた友人と連絡を取らないようにする、親子間のコミュニケーションを密にする、などが考えられます。
少年事件に強い弁護士は、こういった活動のサポートやアドバイスを適切に行い、少年一人一人に合わせたベストな方法での解決へ導いていきます。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は刑事・少年事件専門の弁護士事務所です。
少年事件、恐喝事件にお困りの方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所の弁護士まで、ご相談ください。
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