児童買春・児童ポルノ・児童福祉法違反・淫行条例違反

~児童買春~

次の①~③に掲げる者に対し,対償を供与し,又はその供与の約束をして,児童に対し,
性行等をすること。

  1. 児童(18歳未満の者)
  2. 児童に対する性交等の周旋をした者
  3. 児童の保護者(親権を行う者,未成年者後見人その他の者で,児童を現に監護するものをいう。)又は児童をその支配下に置いている者

「供与の約束」とあるとおり,実際に対価を支払わなくても,対価の約束の上で性交等に及べば本罪が成立します。

「性交等」とは性交若しくは性交類似行為をし,又は自己の性的好奇心を満たす目的で,児童の性器等(性器,肛門又は乳首をいう。)を触り,若しくは児童に自己の性器等を触らせることをいい,口淫も当たります。

児童買春は5年以下の懲役又は300万円以下の罰金,児童買春の周旋・児童買春の勧誘は5年以下の懲役又は500万円以下の罰金が科せられます。

児童買春等目的の人身売買は1年以上10年以下の懲役,児童買春等目的の国外移送は2年以上の有期懲役が科せられます。

 

~児童ポルノ~

写真,電磁的記録に係る記録媒体その他者であって,次の①から③のいずれかに掲げる児
童の姿態を視覚により認識することができる方法により描写したもの

  1. 児童を相手方とする又は児童による性交または性交類似行為に係る児童の姿 態
  2. 他人が児童の性器等を触る行為又は児童が他人の性器等を触る行為に係る児童の姿態であって性欲を興奮させ又は刺激するもの
  3. 衣服の全部又は一部をつけない児童の姿態であって性欲を興奮させ又は刺激するもの

最近では,自己の性的好奇心を満たす目的で,児童ポルノを自己の意思に基づいて所持するに至った場合も処罰される可能性がある(単純所持も処罰される)ので注意が必要です。

なお,本犯罪は非親告罪です。

児童ポルノの単純所持は1年以下の懲役又は100万円以下の罰金,児童ポルノを提供することは3年以下の懲役又は300万円以下の罰金,児童ポルノを公然と陳列することは5年以下の懲役若しくは500万円以下の罰金又はそれらが併科されます。

 

~児童福祉法違反~

児童福祉法によれば,「児童」(満18才未満)に対して,「淫行をさせる行為」をした場合,10年以下の懲役若しくは300万円以下の罰金に処し,又はこれらが併科されます。

「淫行をさせる行為」は,児童をして行為者以外の第三者と淫行をさせる行為と行為者が児童をして行為者自身と淫行をさせる行為の両者を含むとされているので,自分が児童と淫行をする場合も含みます。

なお,この「させる行為」とは,児童に淫行を強制する行為のみならず,児童に対し,事実上の影響力を及ぼして児童が淫行することに原因を与えあるいはこれを助長する行為をも包含するものとされているので,教師と生徒のような関係を背景に淫行するに至った場合だけが児童福祉法に違反するということになります。単に児童と淫行した場合,対価の支払いがなければ,後述する淫行条例で処罰されることになります。

「淫行」とは,性交そのもののほか性交類似行為をも含むものとされているので,性交をしていないからといって,「淫行」にあたらないということにはなりません。

 

~淫行条例違反~

18歳未満の児童と淫行する場合,対価がなく(買春でなく),教師と生徒のような関係がなくとも,処罰されることがあります。

それを定めているのは,通称「淫行条例」といわれる各自治体の条例で,多くは青少年保護育成条例として定められています。

罰則は,各自治体によって変わりますが,2年以下の懲役又は100万円以下の罰金ということが多いです。

 

~弁護活動の例~

1 示談

児童に対する性犯罪については,児童の保護と善良な社会風俗の二つが保護法益であり,児童側と示談できたからと言って,社会風俗の法益が回復されたわけではないため,示談することで不起訴処分に終わるとは言えません。

しかし,特に,児童買春の場合には具体的な被害者がいるので,被害者との示談は意味のないことではありません。

示談は契約ですので,被疑者と被害者が合意することにより作ることになりますが,被疑者が捜査機関に被害者の連絡先を聴いても教えてもらえないのが通常です。

特に,児童買春の場合には,示談の相手方は被害者である子どもの両親となるため被害感情が強くなるのが相場です。そのため,直接被疑者が被害者と交渉を行うのは無理に等しく,仮に示談できたとしても,不相当に過大な金額での示談解決になる可能性が大きいと考えられます。

一方,弁護士を通じれば,弁護士限りでという条件付き(被疑者には連絡先を教えないという条件付き)で検察官より被害者の連絡先を教えていただける場合があります。ですので,弁護士に依頼することにより被害者とコンタクトをとりやすくなります。

また,弁護士が間に入れば,冷静な交渉により妥当な金額での示談解決が図りやすくなります。

 

2 早期の身柄開放を目指します。

逮捕・勾留されてしまうのは,証拠隠滅や逃亡のおそれがあるためです。そこで,弁護士は早期釈放・早期保釈のために証拠隠滅や逃亡の恐れがないことを示す客観的証拠を収集し,社会復帰後の環境を整備するなどして釈放や保釈による身柄解放を目指します。

 

3 無罪主張

犯罪が成立するためには,犯罪が成立するための要件を認識していること(故意)が必要で,故意がなければ犯罪にはなりません。

従って,児童に対する性犯罪において,被害児童が18歳未満だと知らなければ,犯罪にはなりません。

しかし,現実には,18歳未満かもしれないという程度の認識があれば,故意が認められます。なので,絶対に18歳以上だと確信していたと言えるような場合でなければ故意がないとは認められず,そう認められるためには,そう確信するだけの合理的根拠が必要になります。例えば,17歳の被害児童が18歳以上の身分証明書を呈示した場合などは,17歳を18歳以上だと思うことはあり得ることなので,故意がなかったという主張が認められることはあり得ます。他方,それが13歳であれば,13歳を18歳以上だと思うことはまずあり得ず,故意がなかったという主張は認められにくいでしょう。

弁護士としては,被害児童を18歳以上と確信したと言えるだけの合理的な根拠を見つけ,主張していくことになります。

また,淫行条例は,真摯な交際をも処罰するものではないので,そういった交際であることが裏付けられれば,犯罪にはなりません。

とはいえ,被害児童の年齢が低い場合,著しく年齢差がある場合,きっかけが出会い系サイト等の不純な目的のものであった場合などは,交際が真摯なものと認められることは極めて困難でしょう。

 

4 更生環境の構築

依頼者の方と相談しつつ,必要であれば矯正プログラムの検討とともに証拠提出の上,再犯防止に向けてサポートします(捜査段階から行うこともあります)。

性犯罪を起こした方は,自分のした行為を恥じ,深い後悔をされている方がほとんどです。にもかかわらず,犯行を常習的に行ってしまう場合があります。繰り返し性犯罪で捕まった場合,反省や更生がされていないとして,重い処分がなされる可能性が高まります。

しかし,そのような常習者のなかにも,犯罪行為を辞めたいと思いながら,自らをコントロールできずに繰り返してしまう方がいます。このような場合には医療機関などの専門機関への受診と治療などを行い,根本からの改善を試みるように促します。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は,刑事事件専門の事務所として,刑事事件の経験が豊富な弁護士・スタッフが在籍しておりますので,是非弊所にご相談ください。

 

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